木曽さんちゅうの芸事あれこれ~その3・芸人と中毒性②~

さて昨日から書かせて頂いております“芸人と中毒性”について。

笑いを取れるようになると、自分に自信が付き、舞台でも堂々とパフォーマンス出来るようになる…とても素晴らしい流れ♪

ここで芸人という生き物はスーパーポジティブな人が多い、が故の自信。

温かい現場だと冷静に自分の能力を判断することが出来ないのです。

しかしながら…上には上が居るのです、そこは肌を合わせていないと分からない。。。

今日は個人的な話を1つ。

私がやっとこさ、テレビに出られるようになった頃の話(今は出てませんが)。

或る番組に出演した際、ご一緒させて頂いた先輩・カンニング竹山さんの楽屋に挨拶に伺った時の話。

「どうだ、テレビに出られるようになって」

竹山さんは一見ぶっきらぼうな感じの人ですが、実はとても熱量が高くて優しい人なんです。

「どうにかテレビ出られるようになったと思ったら…もうイジられてばっかで」

「一生懸命ツッコミとか仕切りとかやって来ましたケド、全然求められてない感じで…」

…今、改めて書き起こしてみると、実に恥ずかしい返答だったことに気付く訳だが…当時はそんなこと全く気付かず。

竹山さんはとにかく優しいから、こんな風に言ってくれました。

「それがテレビの対応だから。じゃあ聞くけどよ、さんまさん、タモリさん、上田さん、今田さん、東野さん(お名前は…こんな感じだったように思う)…お前MCで勝てると思うか?」

ハッとさせられました。

私は直ぐにこう答えました。

「いえ、勝てないです。」

「だったら頑張ってイジられるんだよ。」

…その後、色々個人的に励ましの言葉を掛けて頂きました。。。

今振り返ると…決して上手にイジられることは出来ませんでした。

しかしながらその一方で上記のようなMCの匠と言ってよい方々と御一緒する機会に恵まれ、私の非力さ加減は充分に痛感させられましたし、だからこそ今があると思うんですよね。

この…私の場合でいう“MCの匠”とのお手合わせ、芸人をやってたら皆が皆、体験出来る訳ではありません。

そして…こういう“芸人界の匠”の方々と手合わせする機会がないので、〔自分には実力が実に付いた〕〔テレビでも勝負出来る〕みたいな錯覚に陥っちゃう訳なんですよ。

テレビに出ている人たちは、出られる必然があって出ているのです、そして思っている以上に色んな意味の実力を兼ね備えているのです。

〔振りにもバンバン答えて〕…基本思ってるようには行きませんから。

結局、自分の実力をシビアに測るキッカケがないので…結果〔いつかは〕〔いつかは〕と、芸人を続けてしまうのです。。。

罪深いですよね、キッカケがないんですから。

今回のテーマから色々書きたいことが出来ちゃったんですが、それはまた改めて!

 

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